海外赴任とは

会社に勤めるサラリーマンなら、一度は目にする「海外赴任(海外転勤・海外駐在)」という言葉。海外赴任とは一体何なのでしょうか?この記事を読めば、

  • 海外赴任の概要とは?
  • 海外赴任のメリットとデメリットとは?
  • 自分に海外赴任は向いている?
  • 海外赴任の準備は?
  • 赴任地での生活は?

こんな疑問やお悩みを解決することができます。中堅サラリーマンである筆者が、分かりやすい言葉でご説明します。きっとあなたも海外赴任してみたくなりますよ。

海外赴任の概要

海外赴任とは何か?

海外赴任、海外転勤、海外駐在など、別の言い方も様々ありますが、基本的には本社所在地や雇用開始地から海外に移動し、海外で居住し、海外で何かしらの業務を一定期間行うことを指します。このサイトでは海外で1年以上過ごされる方をイメージして記事を書いています。

海外赴任の期間は?

海外赴任の辞令を受ける方によりけりですが、一般的には1年以上の期間が多いようです。若手社員の人材開発や人材交流を企図する場合は1年程度。中堅社員の人材開発であれば2年程度。職能を求められている場合はそれ以上の期間を海外赴任されることが多い印象です。

海外赴任に選ばれる人とは?

一定レベルの語学力と一定レベルの業務遂行能力を有する方が多い印象です。もちろん語学が全くできなくても、秀でた業務遂行能力を持っている場合、その方の人材開発のために辞令を出すケースもありますが、かなり珍しいことという印象です。基本的には将来を期待されている方に白羽の矢がたつことが多いと思います。独身・既婚・子の有無、また単身赴任か家族帯同かは関係ないことが多いです。ただ会社としては独身・単身赴任だと移動コストが低いのは確かです。

海外赴任のメリットとデメリット

我々サラリーマンと会社を繋ぐ絆は給料ですよね。日本で勤務する給料から比較して、増える傾向があります。雇用されている企業によって様々ではありますが、物価調整やお手当などを勘案すると、日本での給料の2倍以上になることが多いです。サラリーマンであるなら、是非キャリアパスに組み込みたいイベントですね。メリットをまとめると、

  • 給料アップ
  • 福利厚生(お手当)アップ
  • キャリアアップ
  • スキルアップ(語学など)
  • 人脈形成
  • 海外での経験のない生活(帯同であれば、ご家族にも経験を提供可能)

などです。なかなか良さそうですね。デメリットは、

  • 準備が大変
  • 行ってからも大変
  • 帰ってくる時も大変
  • ご本人やご家族に悪影響がある可能性

ということです。身も蓋もない箇条書きですが。ご本人にもご家族にも、様々な変化があるわけですので、様々な負荷が掛かることは間違いありません。デメリットはありますが、日本にいても大変なことはありますし、プライベートで試練に悩まされることもあるでしょう。筆者としてはデメリットを補って余りあるメリットが海外赴任にはあると思いますので、チャレンジしてみてはいかがでしょうか。

海外赴任に向いてるかどうか

あなたが人事権を持っていたとして、どういった方に海外赴任を任せるでしょうか?精神的そして肉体的にそこそこ健全で、海外で安心して仕事を任せられる人材に任せたいですよね。向いている方の特徴を挙げると、

  • 精神的強度(ある程度図太い、鈍感、耐プレッシャー、楽観、チャレンジ精神)
  • 肉体的強度(大きな持病が無い、病気がちではない)
  • 生活力(買い物や掃除など赴任地で生活できる力)
  • 社交性(赴任先ライン、ステークホルダーとの交流が最低限可能)
  • 言語能力(業務次第で要求レベルは変化。ある程度はあることが好ましいでしょう)
  • 業務遂行能力(ある程度はあることが好ましいでしょう)
  • ご家族の理解が得られる

といった方に向いているでしょう。逆に向いてない方の特徴を挙げると、

  • 海外嫌い
  • プライベートで事情がある(ご両親の介護、子育ての問題など)

向いている方の特徴がなく、向いてない方の特徴があるようなケースでは、赴任者・ご家族・会社に取って不幸な結末となることが多いでしょう。単身赴任で海外赴任されたケースで、赴任者がうつ病に罹患し、ご家族もワンオペ育児でうつ病を罹患してしまうのを目にしたことがあります。また家族帯同で海外赴任し、赴任地での生活・子育てに慣れることができず、ご家族がうつ病に罹患してしまうケースもありました。無理はいけません。ご本人と家族の健康第一です。

ご家族をお持ちの場合、必ず単身赴任か家族帯同を選択することになります。単身で行ったほうが良い仕事をする、というお考えの方も多く見てきましたが、私は家族帯同派です。当然メリット・デメリットがありますので、お子様の負荷、配偶者の負荷、赴任者の負荷を想定し、ご家族で話し合って納得感ある結論を出すのが良いでしょう。

海外赴任の準備

準備期間は数か月~半年です。筆者の会社や友人の話を聞くと、4か月という準備期間が多いです。パスポート取得更新・雇用契約締結・就労許可証の申請・ハウスハント・年金申請・赴任前年末調整・引越準備etc…。やることは沢山あります。え?まじで?と言うくらいにいっぱいです。上司に「行ってくれ」と言われたら、心臓を一回叩いて、深呼吸して、気合を入れましょう。筆者は「諸先輩たち、これ通常業務やりながら準備ちゃんとやって、海外で仕事して生きて帰って来たのか、軽い化け物だな」と一時期本当に思っていました。詳細は別投稿「海外赴任の準備」で紹介しています。

海外赴任の生活

もちろん例外はあるのでしょうが、筆者の知る限り、日本での生活よりも豊かです。給料があがり、質の高い衣食住を得ることができます。ただ一転、日本の食事は非常に優秀です。食事という観点では日本に劣るケースも多いでしょう。ただしこれも割高ですがお金を払うことで解決できるでしょう。実際にどのような生活をしているのか別記事「海外赴任の生活」でスイスでの事例を紹介しています。

まとめ

要するに海外赴任とは、結構有能そうなサラリーマンが、ちょっと良い給料を貰いながら、海外で居住し、海外で業務を行うことです。堅苦しくとらえずに、何となく良さそうなイベントだなぁ、と本サイトを見て興味を持って頂けたら幸いです。